廿日大師ご開帳法会のご報告

令和6年 御本尊・廿日(はつか)大師ご開帳法会のご報告(4月20日取材)

 毎年4月20日は清浄心院のご本尊・廿日(はつか)大師さまの縁日です。廿日大師とは弘法大師・空海=お大師さまのこと。この日は一年に1度だけ、秘仏・廿日大師がご開帳される特別な日であり、様々な慶讃法会や行事が行われます。ご本尊を祀る本堂には「百味供(ひゃくみく)」という、廿日大師さまを供養するための特別なお供ものも用意されます。
「百味」とは数々の(様々な)食べもののこと。清浄心院では大根やナス、白菜、オクラなどの野菜、みかんやイチゴ、メロンなどの果物が壇に並びます。

廿日大師御開帳法会
廿日大師御開帳法会

 時は遡り、承和2年(835)3月21日。お大師さまはご入定され、永遠の禅定(瞑想)に入られましたが、その前日である3月20日、自らの像を彫刻されました。それが廿日大師さま。そして、お大師さまはその像を開眼し、「微雲管(ルビ=みうんかん)」の3字を木像の後ろに刻まれました。
 お大師さまが弟子たちに僧として守るべき事柄をまとめた『御遺告』の中には「お大師さまは弥勒菩薩と下生する五十六億余年後まで、天(兜率天)の微雲管という雲の間から私たちをご覧になっている」とあります。お大師さまはご入定され、微雲管から私たちの信仰を見守り、今も私たちの幸せを願ってくださっているのです。

 4月20日朝9時半、本堂にてご開帳法会がスタート。前官さまを中心に池口恵観住職、清浄心院役僧による理趣三昧、そして御宝号「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」が唱えられます。これは倍増法楽(ばいぞうほうらく)と呼ばれ、お大師さまの法力が増すように、経を読誦して奉納する法会です。法会は約1時間半近く行われ、法会に参列された方々は一人ずつ廿日大師さまへ参拝します。

 この日は数年ぶりの土曜日開催、インバウド効果も重なり、例年以上に参拝者の方が訪れました。法会が執り行われるご本堂の廊下にも入りきらず、順路を設けてのご案内となりましたが、無事、皆様が廿日大師さまとご対面されることができ、とても良い参拝になったことと思います。
 午前11時からは餅まき(お菓子まき)。参拝者や地元の方々も加わり、廿日大師さまにお供えされたお餅やお菓子を授かっておりました。前官さまや池口恵観住職をはじめ、奉仕者、崇敬者、地元の人々もみんなが笑顔になった瞬間でした。そして、美しい枝垂れ桜に迎えられるように、午後12時半頃から高野山の若手住職たちの会「南山会」の僧侶20数名が揃って練り歩き、「永山帰堂」へ。読経した後、記念撮影を経て鳳凰奏殿へ向かいます。

 午後1時から前官さまを中心に理趣三昧法要が始まります。鳳凰奏殿はすでにこの時点で超満員。ものすごい熱気に包まれた中、声明や読経が次々と供えられました。
 続いて、池口恵観住職による廿日大師大護摩祈願祭が始まります。3日間行われる商売繁盛・家門繁栄祈願祭の最終日でもあり、崇敬者たちも必死に祈り続けます。
 天井まで届かんばかりの大きな護摩の炎が上がり、太鼓の音が堂外にも響き渡る中、護摩壇の中に次々と護摩木が投じられます。そして、僧侶や行者たちをはじめ、会場にいる崇敬者たちが大勢が唱える不動明王の御真言。燃え上がる炎の熱気と人々の熱気が交差して“場”のエネルギーは最高潮に達しました。

 以前、「護摩行にはたくさんの仏さまを呼んでいますので、そこで“行”をされるのはとてもいいこと」と池口恵観住職がインタビュー記事でお話しされてました。この度は廿日大師さま、不動明王さまや仏さまがいらっしゃる護摩行の場で、皆様それぞれが「行」をされた、参列されたことはとても貴重な体験になったかと思います。
 今年も無事大切な法会を終えることができたこと、心より感謝申し上げます。