廿日大師ご開帳法会のご報告

令和5年 御本尊・廿日(はつか)大師ご開帳法会のご報告(4月20日取材)

 年に一度の廿日大師ご開帳法会が、4月20日に行われました。当日は晴天に恵まれ、汗ばむほどの陽気の中、崇敬者の方々をはじめ、大勢の方々が参集。法会が執り行われるご本堂の廊下には入りきらず、大広間近くまで参拝の列が並び、熱心にお祈りをされていました。
 朝9時半に清浄心院本堂にて、ご開帳法会がスタート。前官さまを中心に池口恵観住職、清浄心院役僧による理趣三昧、そして御宝号「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」が唱えられます。この日は秘仏であるご本尊、廿日大師さま(お大師さま)が年に一度だけご開帳される日とあり、法会に参加された方々は廿日大師さまへ一人ずつ参拝されました。
 午前11時からは餅まき、お菓子まき。崇敬者、地元の方々や高野山に訪れた外国人のファミリーなどが集まり、廿日大師さまにお供えされたお餅やお菓子を授かっておりました。大人たちもそうですが、子どもたちが一番笑顔になる瞬間です。

廿日大師御開帳法会
廿日大師御開帳法会
廿日大師御開帳法会
廿日大師御開帳法会

 午後1時から高野山の若手住職たちの会、南山会の僧侶20数名が鳳凰奏殿へ。前官さまを中心に理趣三昧法要が始まります。すごい熱気の中で声明が奏され、その後、池口恵観住職による廿日大師大護摩祈願祭が始まります。3日間行われる商売繁盛・家門繁栄祈願祭の最終日でもあり、崇敬者たちも必死に祈り続けます。
 鳳凰奏殿内は超満員。当日は平日というのに清浄心院の山門前で立ち止まり、中を伺う参拝者や観光客も多く、インバウンド解禁でいらっしゃった外国人の方々も堂内に入り、その迫力に圧倒されていました。天井まで届くような大きな護摩の炎、不動明王の御真言に太鼓の音が響き渡り、初めて来た方も貴重な体験をされたことと思います。
 徐々に人の動きが回復してきた高野山で、今年も無事大切な法会を終えることができたこと、心より感謝申し上げます。

廿日大師御開帳法会
廿日大師御開帳法会